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 トレーサビリティ家具は違法伐採を止める!?

 1 October 2018

 
Journal201817 | トレーサビリティ家具は違法伐採を止める!? | HLF | HIDA Leather Furniture

十年ほど前に製作し愛用している椅子 輸入材であるオークを使用していますが、当時日本語でナラと説明していました。革は牛革としかわかりません。違法性はありませんかと問われると、きちんと証明できるものが何一つありません。釈明する訳ではありませんが、未だに多くの家具がこのような状況で製作されています。

 
 
 

違法伐採がなくならない理由

 
違法伐採の問題を考えています。過去に、知らずに違法木材を使用してしまった苦い経験があり、二度とそのようなことをしたくないし、そのようなものをお客様に手にして欲しくありません。
 
しかし、国内外の違法伐採事情を記した記事 「違法伐採の現実とトレーサビリティ証明書」にも書きましたが、輸入木材の1割が違法リスクのある木材で、違法伐採はすでに国内でも問題になっています。私はたまたま知ることができましたが、このような状況の中では多くの作り手が知らずに使ってしまうこともあるだろうし、何よりそんな家具をお客様が手にするのは本当に悲しい。
 
違法伐採の現実とトレーサビリティ証明書 | HLF | HIDA Leather Furniture

 
この状況をどうすれば改善することができるのか。考えるにつけ、我々業者側の規制をただ強めるだけでは変わらないのではないかと思います。なぜなら売れる以上、規制の目をくぐり抜けて商売する人が必ず出てくるからです。 大切なのは、それを手にするお客様の意識も合わせて変えないといけないということです。
 
 

お客様の意識を変えるトレーサビリティ家具

 
お客様が家具に求めるものは何かを調べてみると、以下の調査結果がありました。
株式会社 日本経済社   家具インテリアに関する調査 https://www.nks.co.jp/research/etc/furniture/index.html
 

 
 意識するのは、機能・価格・デザイン。見事に素材についての意見がありません。基本、メーカーはお客様の意識することを製品に反映させるので、メーカーの意識からも素材の産地という考えが欠如します。実際、家具メーカーのショールームに行って家具の素材表記を見てください。樹種の記述はあっても、素材の産地までは記載されていないものがほとんどです。しかも記載されている樹種名も微妙です。冒頭の私の例のように、輸入材であるホワイトオークなどは、日本語になると皆一様に「ナラ」となります。これだと、国産材なのか輸入材なのかもわかりません(ほとんど輸入材ですが)。
 
この状態を変えられるのが、私たちがつくるトレーサビリティ家具だと思うのです。樹種はもとより、伐採業者、製材業者など製造に関わる全ての情報を家具につけます。それは木材に止まらず、革まで。このトレーサビリティ家具の存在が知られるようになれば、少しずつですがお客様の意識は変わってゆくと思うのです。当然メーカーの自助努力は必要ですが、お客様も変われば多くのメーカーも急速に変わります。いつか違法伐採がなくなる日もやってくるのではないかと思っています。その一つのきっかけになるのがトレーサビリティ家具だと思うのです。
 
 
 
10/3追記
 
この話をさせていただく機会があり説明させていただいたところ、違法伐採問題はサプライヤー側の問題であり、それを主張されても・・という意見をいただきました。しかし、実際最終的に手にしているのはクライアントであり、そこに違法性があることを知るのは私を含めた一部サプライヤーであるとするならば、それを完全に排除したものを提供するのはそのサプライヤーの義務であり責任でもあります。時間があまりなく、完全な議論ができなかったのは残念でしたが、このような意見交換の場は実に有意義に感じました。
 
家具製造業者向けに示された経済産業省のガイドライン(平成29年5月23日)
「合法伐採⽊材等の流通及び利⽤の促進に関する法律」に基づく 合法⽊材の普及に向けた家具に関するガイドライン

 このようなものが出されていることを知ったのは、つい最近。同業の方は目を通しておいた方がいいと思います。

 
 
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